mindsweeeep

Enter Shikari ♪「The Mindsweep」

【Artist】Enter Shikari >facebook<
【Title】The Mindsweep
【Rate】9/10
【 Experimental / Electronicore / Metal 】

激怒も悲痛も感傷も切望も、全てがないまぜ。

 

イギリスのポストハードコア4人衆による、2015年作4th。

冷たいシンセサウンドとくぐもった音声がフェードインする#1「The Appeal & The Mindsweep I」のひっそりとした幕を開け。訴えるようなヴォーカルと共に徐々にドラムが入りギターが入り、一呼吸置いた後で圧力に満ちたディストーションサウンド、熱を保ったままエモーショナルな激しさが混ざり、1曲目にして絞りきるような切迫したエネルギーを感じさせる。

一言で、ということなら「メタルにトランス・レイヴを融合させたサウンド」と表現できる彼らのスタイルだが、その”融合”度合いはキャリアを追うごとにより高まっている。間合いを計るようなじりじりと重苦しいパートと激情の吹き上げるパートを繰り返す#3「Anaesthetist」など顕著で、ギター不在の部分とまるっきりメタルな部分でメリハリを利かせつつ、ごった煮な感触は限りなく薄い。ブルージーなギターに不安定なエレクトロサウンドが混ざる物腰柔らかな#9「The Bank Of England」も、終盤で攻撃性を滲ませる展開が白眉だ。ヴォーカルも畳み掛けるラップ調、噛み付いてくるようなシャウト、メロディアスな歌い上げをシームレスに渡り歩き、不思議と破綻せず楽曲をキャッチーに纏め上げている。

アルバム通しての緩急、特にラスト3曲の流れについても特筆したい。バンド一流の統一性をもったクロスオーヴァーサウンドをしっかりと印象付けさせた後での、中東風メロディーと人を食ったような奇天烈なテンションで暴れる#10「There’s A Price On Your Head」がメチャクチャにトガっている。上流階級だ下流階級だと繰り返す歌詞も相まって、その唐突な存在感に唖然としてしまう。そのまま続いての#11「Dear Future Historians…」は感傷的な一転してピアノバラード。しっかりとクールダウンしてから、#1のリフレインを軸に展開するラストトラックの#12「The Appeal & The Mindsweep II」へと移る。クライマックスとして改めて叩きつけられる”バンド一流の統一性をもったクロスオーヴァーサウンド”に呑まれている内に幕締めだ。ぐうの音も出ない幕締めだ。圧倒される。

【for fan of what ?】

前作”A Flash Flood of Colour”で実現した、脳に刺さるエッジの効いたサウンドとキャッチーな踊れるビートのバランス感覚は健在。またプロデューサーとして、前作から引き続きSikThメンバーDan Weller氏が関わっています。そういう意味でも、前作を気に入った方にお勧めしやすい感じ。曲構成によるものだろうか、アルバム通してのまとまり・統一感が洗練されており、より聴き応えある感触でした。ラップコア周辺のサウンドとしてLinkin Parkのファンに推す一方、キワい#10を聴いてしまうとSystem of A Downあるいはマキシマム・ザ・ホルモン(2008年にはツアー帯同)と是非一緒に、と言いたくなる。

ちなみにボーナストラックについて。アルバム本編の統一感ゆえ、ラストトラックによるカタルシスを邪魔されるのは少々切ない所・・・というと意地悪に過ぎるでしょうか。比較的初期の空気に近い、ストレートで即効性のあるライブ向きのチューンが揃っています。メタル×トランスのわいわい大騒ぎ感という意味では、ボーナストラックの方に軍配が上がるような印象。

【↓here is the sound !↓】

“Anaesthetist”

アルバム前半のキラーチューン。ダウナーなパートが目立つ割に引き込まれてしまうのが個人的には少し意外でした。

【Track Listing:】

01.The Appeal & The Mindsweep I
02.The One True Colour
03.Anaesthetist
04.The Last Garrison
05.Never Let Go Of The Microscope
06.Myopia
07.Torn Apart
08.interlude
09.The Bank Of England
10.There’s A Price On Your Head
11.Dear Future Historians…
12.The Appeal & The Mindsweep II

*日本盤ボーナストラック
13.Slipshod
14.The Paddington Frisk
15.Rat Race
16.Radiate

Posted by:

畳色@mossgreen

1 Comment

  1. take-nologic -  2015/02/01 - 10:35 PM

    あぁ、確かにラップコアな感じだね。リンキンとの共通性はあるかも。キレッキレなサウンドは彼ら独特ですが。他の曲もチラッと聴いたけど破壊力ありそうな感じでこれは買いだな~と思っておりました。

    返信

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